1973 Nissan SKYLINE 2000GT-R1973年式 日産 スカイライン 2000GT-R
SOLD OUT UPDATE: FRIDAY,OCTOBER,30,2015 終了車台番号:群〔46〕724群
・S20搭載、生産台数197台
・114/197
・高いオリジナル度
"現代まで生き延びた幻のGT-R"
スカイライン“ケンメリ”GT-Rが生産されてから、すでに40年以上が経過しています。現在でこそクラシックカーブームとなり、古い車は大切に扱われるようになりましたが、古くから綺麗なコンディションを保ち続けてきたという個体は、そう多くありません。当個体も、前オーナーのクルマへの愛がなければ、とっくに朽ち果ててしまっていたかもしれない車両です。
当個体は197台生産中の第114号車となります。そして、最大のセールスポイントは、その忠実なまでの純正度の高さです。
特に内装は一見の価値があると思います。シートは全くのオリジナル。にもかかわらず、リアシートは使用感のない綺麗な状態を保ち、もちろん運転席と助手席においても、年式ほどの劣化はみられません。
内貼りは「まさに完璧」とうなるほどの清潔な、黒々とした美しさを保っています。もちろんオリジナルです。
ダッシュボードも割れや、天井も垂れはなく、もちろん雨染みもありません。
天井に固定された前席シートベルトもオリジナル(1972年製)で、オリジナルラジオは現在もご使用になれます。現代的なナビゲーションシステムやETCもあえてつけられていません。
現存するケンメリGT-Rの中にはエンジンが載せ替えられている個体も多いですが、当個体はオリジナルのS20型エンジンを搭載しています。このことだけでも価値があることです。
キャブ調整は完璧に行われており、エンジンは一発始動、安心してお乗りいただけます。前オーナー様は、「油温・水温・油圧計」を取り付け、とても丁寧に扱われていました。
もともとケンメリ・スカイラインは海外向けに製造していたモデルではなく、そのなかでもGT-Rは197台しか製造されなかったため、現在海外のコレクターから大きな注目を浴びています。
"ケンメリ・スカイライン2000GT-Rの歴史"
スカイラインC110型、通称「ケンメリ」は、1972年(昭和47)年9月にデビューしました。ケンメリという愛称は、当時、日本で一世を風靡したテレビCFシリーズ、「ケンとメリーのスカイライン」に由来するものです。
第四世代となるスカイラインは、それまでのスポーツカー的なイメージから一転して、幅広いターゲットユーザーにむけた販売促進活動が行われ、ボディタイプや仕様のバリエーションもバラエティに富んでいました。その結果、6年弱という生産期間で、67万台を超えるという、スカイラインシリーズ歴代最高の販売台数を記録したのです。
先代C10型“愛のスカイライン”から経継した、ボディサイドを走るサーフィンラインはまさにこの時代のスカイラインのアイコンですが、デザインにおいてさらに特徴的であったのは、丸型4灯テールランプでしょう。これはその後、第九世代まで、スカイラインの個性として愛されることになります。
「2000GT-R」はハードトップ2000GTをベースとし、先代のハコスカGT-Rと同じS20型エンジンが搭載されました。
エクステリアの特徴は、大開口のラジエータグリル、前後オーバーフェンダー、リアスポイラーで、ノーマルGTユーザーもこぞってこの“GT-Rルック”に改造したものでした。
バケットタイプのシートに腰をかけると、目の前には、ノーマルグレードとはまるで異なる、アルミパネルに覆われたとてもレーシーなインストゥルメントパネルが広がっています。そして、その類い稀なポテンシャルの高さを、フルスケール240km/hのスピードメーターと、1万回転まで刻まれたタコメーターが静かに物語っています。
レーシーな仕様へ肉薄する「ケンメリGT-R」でしたが、結局、ワークスカーとしてサーキットに現れることはありませんでした。さらには排ガス規制の強化によって生産中止へと追い込まれたため、生産期間はわずかに4か月と驚くべき短命さで、生産台数は試作車を含めてたったの197台(諸説あり)に終わることとなります。
この極端な数の少なさこそ、「幻のGT-R」と呼ばれる所以と言っていいでしょう。
そして「ケンメリGT-R」以降、1989年にBNR32型GT-Rが発売されるまでの以降16年間に渡り、GT-Rの名前は消滅してしまったのでした。
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